三軒茶屋の弘善湯は昭和レトロながらも湿式サウナも楽しめる銭湯だ
駒沢公園ランの汗を流しに三軒茶屋の弘善湯へ。
三軒茶屋駅から徒歩5分!
銭湯「弘善湯」の住所は東京都世田谷区下馬。
田園都市線三軒茶屋駅から近く、徒歩約5分、距離にして約500mだ。
路地に入ると小さな看板。

自転車を停めている塀の辺りで路地を覗くと・・・


営業開始は15時30分から!
弘善湯は15:30から営業開始。2021年12月現在、コロナのためか閉店は23時だ。

土曜日が定休なのは要注意だ。
玄関に入ると、目の前には傘用下駄箱。たくさん鍵がかかってる。
鍵がかかってないの全然ない。
今日は晴れ・・。
みんな、傘用下駄箱の鍵を持って帰ってるやん。
玄関から男湯・女湯が分かれる昔ながらの番台式銭湯。
さて、どっちが男湯?
大体右側が男湯のケースが多いから、右側へ行こうとすると・・・。
あ、入り口の上の方に「婦人」て書いてある。男湯は左側か。。
で、弘善湯の下駄箱の大きさは皆一様。
高さがなく、小生のNIKEの厚底ランニングシューズ28センチがギリギリ収まる奥行きだった。
しかも、下駄箱の扉の裏に突起があって、シューズの踵にぶつかって戸が閉まらんかった(;^_^A。
鍵はSAKURAのレトロな木札。
引き戸を開けて店内へ。
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まさかの無銭入湯!?
やはり玄関の造りからして、昔ながらの番台式。券売機なんぞない。
で、お金を払おうとすると・・・、
番頭がいない!
「すいませーん」と呼んでも反応なし。
もしかして、清掃とか消毒スプレー散布に行ってる?と脱衣所を見てみると、
男が3人いて、みんなハダカ。
ぜったい!番頭とちがう!!
もう一回「すいませーん」。
空しく響き渡る。反応なし( 。-ω-)-ω-)-ω-) シーン・・・。
どうすんべや・・・(困。
無銭飲食ならぬ、
無銭入湯やらかしてまうやんけっ
と逡巡してたら、
風呂上がりの常連らしき御仁から、
「いま(番頭は)食事中だから、(お金は)帰りでいいんじゃない?」とお声がけいただいた。
ありがたい!これで無銭入湯にならずにすみそうだ。
だって、証人がいるのだから( ̄^ ̄)えっへん。
というわけで、手に握りしめた500円玉は財布に戻し、ランニングウエアを脱ぐとしよう。
ま、ワンオペはしょうがないよね。
なぜか脱衣所内にアレがある
弘善湯の脱衣所は、女湯側の壁は鏡になっていて、下半分は貸しロッカー。
で、女湯とを隔てる壁の上には、液晶テレビが映し出しされている(日曜日はサザエさん)。
中置きのロッカーは上下2段の背が低いもの。
そして、外壁側に上下5段のロッカー。最上段と最下段が貸しロッカーで、一般用は真ん中3段だ。貸しロッカーは洗面器も入る大きさ。
一般用は皆同じ大きさで、ほぼ正方形。小生のサロモン・トレイルブレイザー20リットルは無事収まった。
ロッカーはこんな感じ。
設備的には、女湯側の鏡前にドライヤー1機(3分20円と標準的価格)あり。
そして洗面台に、さすが昔ながらの秤式体重計。そういや宮造り銭湯らしく天井も高く、シーリングファンが回ってる。
あと脱衣所内になぜか
洗濯機が2台ある。
だってコインランドリー併設してんだよ?。わけわからん。

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昭和レトロな脱衣所を思いきや・・・
さらに弘善湯の脱衣所には、KIRINの自販機と丸テーブルとベンチ、そして昭和レトロなマッサージチェアが1台。
茶色の革張りで、ドラえもんの手が背もたれから出てるやつだ。
実はというか、やはり宮造銭湯にはよくある中庭が弘善湯にもある。
訪れた時はもう日が暮れてよく見えなかったが、池付きの殺風景な中庭に見えた。池なんか水抜いて張ってないからね。
あとトイレ。トイレのドアを開ければ、「どうせ和式便器でしょ」と思ったら、中にまた扉がある。木製の引き戸だ。
「はいはい、この扉を開けたら和式便所ですね」と開けたら、また木の引き戸。
え?また?
一言で言うなら、古民家みたいな感じの造り。
「まさか、和式便所でなく汲み取り式?」みたいな雰囲気を醸し出している。
そして、最後であろう引き戸を開けると・・・
ウォッシュレット付きのピカピカの洋式かーい!
リノベーションしとるやんけー、トイレだけ。
トイレから出ると、先程の常連さんに「番頭さんが帰ってきた」と告げられた。
入浴料480円を現金で支払う。よかった、これで心置きなく風呂に入れる。
ランニングウエアを脱ぎ去り、いざ浴場へ。
ちょっと特殊な造りの浴場だ
奥行きの少ない小ぢんまりとした浴場・・・が第一印象。
右側の女湯側の壁にはカランが7つ並ぶ。場合によっては立ちシャワーもあるだろうが、弘善湯の場合は、カランが壁一面にズラリと並ぶ。
中央に島カランが6×2。その向こうに浴槽が2つと富士山の背景画だ。
外壁側はカランが4つだけ。だが、そのカランの裏は、さらに外壁に迫り出し、立ちシャワーのブースが見える。つまり4つのカランも島カランで、裏には立ちシャワーブースが4つも並んでいる。
で、浴室入って左側手前の脱衣所側には、温室みたいな部屋が一つある。
とりあえずカラダを清めよう。
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大小2種類の内湯
弘善湯にはシャンプーやソープの備え付けはなし。
カラダを清めたら背景画下の2つの浴槽へ。
広い方の浴槽は浅くて、体育座りでちょうどいい深さ。お湯は緑色。入浴剤かな。壁の鉄格子からチョロチョロと湯が注いでいる。
そして、壁の赤いハロゲンランプがいやらしく灯っている。
緑の湯と赤いランプ・・・、もうすぐクリスマスだな。
などと考えていると、壁から2条の水圧を放出している箇所を2つ発見した。湯船に浸かっていて、水の流れを感じたのだ。
これは通常のジェット水流と違って白くないから、視覚的に気付かなかったのだ。
これはトラップだったな。水圧が弱く、マッサージ効果もあまり高くない。
水温計は42度を示していた。やや熱めだ。
次に、隣の浴槽は正方形で少し小さめ。
段差があり、水深90cmくらいで深い。同じく緑色の入浴剤風呂だ。段差に座ると半身浴ができる。
泡がぷくぷく沸き立つ。
やはりお湯は熱い。対流に我慢して浴室を見回す。
背景画のペンキ絵はだいぶ痛んでいて所々剥げている。
他の宮造銭湯と同じ造りで天井も高いが、白壁&ブルーの柱・梁ではなかった。全て白。
ただこれも長年の痛みが残り、茶色く剥げているかカビのように見えた。
一方でタイルはアーティスティック。女湯側のカラン上の壁は海岸のモザイクタイル絵。
それ以外のクリーム色の壁タイルには、所々花の絵がある。
そういやカランやシャワーヘッド、鏡も水垢がこびりつき、年季が入っていたが、カラン周りのタイルは綺麗で花の絵も混じっていたな。割れたタイルは見なかったな。
さて、つぎは温室へ行ってみるか。
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追加料金なしで湿式サウナに入れる
看板を見ると「湿式サウナ」とある。ドア上の温度計は44度を示していた。
看板にはドライサウナとの違いや利点を書いてあった。
言ってることはわかるんだけど、高湿度って意外ときついんだよね。
サウナキーなしの扉。
しかもドアノブがない。
ぶっ壊れてるやんけw。
ドアノブと取り外して、ビニールテープをドアに通して垂らし、これで扉の開閉する様になっている。
トイレ以外修繕する気はないのかもしれないww。
で、サウナ代の記載を脱衣所・番台はおろか、このサ室前でも注記がない。
これは大田区「竹の湯」のシャンプー・ボディーソープは置いてないけど、サウナは無料、と同じ論理だと信じて突撃した!
中に入るとまず、もわんとした高湿度。
室内は奥行きある長方形部屋。左の脱衣所側の壁は座面が木のベンチ。最大で4人くらいが横並びに座れそう。
ベンチの前、つまり右奥にはサウナストーブ的なもの。
2つのシャワーから熱湯が絶えず床へ向けて放出されておる。Σ(・□・;)
これが蒸気の源らしい。
絶え間なく放出されているためか、ストーブ周りが赤茶のサビだらけ。
入り口ドアや浴室と面する壁はガラス。光が入ってくるから暗くはないが、水蒸気で曇ってるからあんまり意味ないw。
天井も低く、水滴が溜まり滴り落ちてくる。
ドリフの「いい湯だな」を思い出す。
サ室ドア上の温度計は44度だったけど、高湿度だからかな。5.6分蒸されてすぐ出ちゃった。
ドライより温度低くても、やっぱ高湿度はきついんだよね、自分。
で、水風呂はない。
ただ前述の通り、外壁側のカランの奥には立ちシャワーのブースが4つ並んでいる。
そしてちゃんと水も出る。
ただ悲しいかな。
ホースタイプなのにホースを壁に固定している。
全然ホースの意味ないやんw。こっちは身体の好きな部位に冷たいシャワーをかけたいんだ。特に足。
で休憩。
縁側付きの中庭はあるが、脱衣所を突っ切ってまで外気浴にこだわるつもりはないので、風呂椅子に座り、カラン前で小休憩。
ともあれ、入浴料でサウナも入れるのはいいことだ(この時点で追加請求されてもしょうがないと考えての行動)。
というわけで、折角だから3セットこなす。サウナストーブ前は熱くて、ちょっときついからドア前に座り蒸される。
湿式だからマットもタオルもなし。
訪れた時は小生以外に蒸される客はいなかったが、一応カランからお湯を入れた風呂桶を持って入り、自分の汗を流して蒸された。
あぐらをかけるほどの座面スペースなかったけど、やはり脚があったまらないなと感じた。
ランナーは足も大切なのだ。
だから3セットこなした後、最後にお風呂であったまって出た。
いやー入浴料480円でサウナも入れるのはいいね。空いてたし。
(ちょっと物足りない感はあるかもしれないけど。)
しかし、トイレは新しいけど、肝心の入浴施設に修繕する気配がなさそう。。。
いづれ閉業する定めなのかもしれないが、なるべく永く営業してもらいたい。
完